漢方では、不眠は3つに分けられます。
1、心火
例 Aさん(女性、33歳) 「最近、思い悩むことがあり、急に眠れなくなりました。寝たと思っても、すぐまた目が覚めます」 Aさんは、職場の人間関係で、ちょっとしたトラブルがありました。運悪く、同じ時期に恋人との間でも、いざこざが生じました。それ以来、思い悩んでばかりいるそうです。布団に入っても悶々として、目がさえてしまいます。ようやく眠りに入ったと思っても、職場や恋人とのリアルな夢をみて、またすぐに目覚めてしまいます。動悸や、胸苦しい感じもあるそうです。舌は紅色をしています
- 悶々として目がさえて眠れない
- 思い悩みすぎる
- 動悸、胸苦しい
- 舌が赤い
この場合は、三黄瀉心湯という方剤が効きます。
2、心脾両虚
例 Bさん(女性、42歳)「眠りが浅く、よく夢を見ます。そのせいで睡眠が足りず、朝から疲れています」Bさんは、夜中に2、3度目が覚めるそうです。そのせいで夜間ぐっすり眠れず、昼間に睡魔に襲われることがよくあります。ときどき動悸がします。顔色につやがなく、白っぽい色の舌をしています。
- 眠りが浅い
- 良く夢を見る
- 昼間に眠くなる
この場合は、帰脾湯という方剤が効きます。
3、肝火
例 いらいらして寝つけない、怒りっぽい、 など精神情緒をつかさどる五臓の肝(かん) の機能が乱れて不眠が発生する場合もあります。
- いらいらして寝付けない
- 怒りっぽい
- 頭痛
- さらに頭痛、目の充血などもみられる場合があります
この場合は、竜胆瀉肝湯という方剤が効きます。
コメント